院長のひとりごとブログ blog

動物愛護施設の建築

愛護施設1.jpgのサムネイル画像 私が所長をしている公益財団法人動物臨床医学研究所は、2011年に鳥取県の財団法人から内閣府認可の公益財団に移行しました。今までも、獣医師に対する獣医学教育のはもちろんのこと、野生動物の保護活動や盲導犬の育成支援事業などを行ってきましたが、内閣府に移行してから、東京事務所を開設し、新たに直接的な動物愛護事業への取り組みを開始しました(人と動物の会)。

 写真は、倉吉市内に建築中の愛護施設でして、野生生物センターを改装しているところです。8月ごろには完成予定で、その後、動物の受け入れを予定しています。

 国内には、様々な動物愛護施設がありますが、獣医師が直接的に開設している愛護施設は少ないのではないかと思います。施設には限りがありますので、収容できる頭数は限られてしまいますが、欧米並みの素晴らしい愛護施設にできればと思っております。これは全くのボランティアですので、広くサポータを募集しています。皆様のご理解とご協力をお願いできれば幸甚です。 高島

人と動物の会 http://www.haac.or.jp/ 




ペットの高齢化

 ペットという言葉はあまり我々は使わないのですが、俗にいう「ペットの高齢化」が進んでいます(ペットと言わず、伴侶動物、コンパニオンアニマルなどと呼びます)。 私が倉吉に来たころは犬猫の骨折がすごく多く、整形外科の手術をよくしていました。ほとんどが交通事故です。当時、犬猫は外で飼うものというのが固定概念としてあり、なかなか室内飼いを受け入れてもらえませんでした。その後少しずつ、犬も猫も室内飼いが増え、今ではその多くが室内飼いになってきています。

 伴侶動物の室内飼いが多くなると、交通事故が減り、感染症も減ります。倉吉より米子の方が、猫の伝染性鼻気管炎の発生が多いのですが、昔と比べるとずいぶん減りました。と言っても野良猫を拾われて連れて来られると結構な割合でこの病気にかかってしまっています。一度感染すると7割は完治しないと言われていますので、感染する前の予防接種(ワクチン)が非常に重要になってきます。外猫同士で感染が続いているのだと思います。

 室内で犬猫を飼うようになって一番いいことは、飼い主さんが動物の様子をよく見れているということです。動物が病気になっても早く気付いてあげることができるようになりました。交通事故が減り、伝染病にかかる頻度が低くなり、病気が早く見つかり、なおかつ犬や猫の専用のフードの利用が増えていることなどもあり、伴侶動物の寿命はどんどん伸びています。手前味噌ですが、獣医療の進歩も大いに貢献をしています。一方、寿命が伸びるということは、高齢まで生きるということで、心臓病や腎臓病、関節病、痴呆などの老齢疾患がすごく増えています。心臓病は犬も猫も多いですし、腎臓が悪い猫はいっぱいです、関節炎は犬も猫もありふれています。そして腫瘍。これも増えています。ですから、手術も、依然と比べると、腫瘍関係が多くなっています。心臓病や腎臓病は、定期検査で早期発見をしてあげないと、症状が出てからではそう長く生きれませんし、腫瘍もそうですね。元気そうなときの健康診断が非常に重要です。

 

 当院では、避妊手術や去勢手術を含めたすべての手術の前には、血液検査やレントゲン検査を必ず行うのですが、結構異常が見つかります。避妊手術や去勢手術で動物が死亡する可能性なんてないと思っている方も多いのですが、それは間違いです。元気そうにしている病気の子も結構いますので、そんな子に麻酔をかけたりするとやはり危険です。我々獣医師が、去勢手術だからすぐ終わるので検査は必要ないと、油断していると動物にそういう事が起こってしまうかもしれません。命を守る最後の砦と思っていますので、検査をしないで手術をすることは当院では決してありません。命はお金では買えないですが、検査をしていれば手術できる状況でなかったということはわかったかもしれません。もう20年近く診療をしていますが、検査の大切さは身にしみています。もちろん、検査ですべてがわかるわけではありませんが、老齢動物の場合には特に検査が重要になってきます。 高島

 




 当院は、土日祭日も含め、ほぼ毎日診察をしております。休診は、月に1度、勉強会のために休みを頂いている程度で、年始の休みをいれても年間15日しか休診がありません。ですから、毎年5月の連休も休みなく診察をしておりますが、6月からフィラリア予防が始まるということで多くの方が診察に来られます。

 近年、猫にもフィラリアが感染することがわかってきまして、咳、嘔吐、呼吸困難、突然死などを引き起こします。犬の寄生虫であるフィラリアが、間違えて猫に感染してしまうので、猫のリアクションも大きく、重度の肺血管病変を引き起こします。突然死があるのもそのためで、感染すると犬以上に厄介で危険です。そして、感染した場合には、基本的に、犬でも猫でも完治しないということがその厄介さに輪をかけています。フィラリアと言っていますが、犬糸状虫(イヌシジョウチュウ)というのが正式名で、猫に感染した場合、猫犬糸状虫症というんです。国内の、疫学調査によると、おおよそ猫の10%が感染していると言われていますので、この数字を多いとみるか少ないとみるか。猫でも急性のフィラリア症は、手術で心臓からフィラリアを摘出します。今年に入ってからも1頭猫で手術をしています。

 このフィラリア症、犬も猫も治療は大変ですが、予防は簡単です。適切に薬剤を投与すると、予防効果は、99.99%でなくて、100%です。なかなか効果が100%の薬はありません。猫専用のフィラリア症の予防薬も販売されておりまして、両院で予防薬の取り扱いをしています。是非予防をしてあげてください。  高島




病気の予防

 春は、ワクチンとフィラリア予防のシーズンです。以前と比べ随分と伝染病は少なくなってきましたが、それでも犬や猫の伝染病は一般的な病気です。今年はマダニに刺されることによって病気になる重症熱性血小板減少症候群で死者が出ているということもあって、ノミやダニの駆除に対してのご質問を多く頂きます。ホームセンターなどで販売しているノミダニ駆除薬と病院で取り扱いしているものは効果が全く異なりますので、確実な駆除を希望される方は診察時もしくは受付にてお買い求めください。

 毎年4月は、週に何回か狂犬病の集合注射に行っていますが、注射会場で犬が大暴れすることも珍しくなく、注射を打つのが精いっぱいという感じなんです。狂犬病の予防接種は、人への感染を防止するために行っているものですので、それでも何とか打つのですが、集合注射時の天候は全く考慮されていません。そんな集合注射では、十分な診察のもとでのワクチン接種はできませんので、動物病院での接種をお薦めします。昨年から、狂犬病ワクチン接種時の犬の登録業務などが院内で可能となっておりますし、値段も変わりませんので。院内手続きができない市町村の場合でも、ワクチン接種は病院でしてもらって、その注射済証明書を集合注射の会場に持って行ってもらえればそこで手続きができます。高島

http://www.yamane-amc.com/news/2013/03/post-22.html  

 




もう春です

DSC_0074.JPGのサムネイル画像 今年は、1月4日からのFAVA(アジア獣医師会・台湾開催)での学会発表からはじまりました。その後も、大阪、福岡、秋田などで学会講演などがあり、鳥大の非常勤も引き受けましたので、その授業もありました。講演などは講演のスライドを作らないといけないので、その準備に相当な時間を要します。東京への出張も何度かありまして、1月から3月は大変忙しく過ごしました。

 4月は、狂犬病の集合注射の季節です。毎年のことですが、天候に関係なく、注射業務がありますので、雨に濡れて体調を崩すこともありまして、油断のおけない1か月です。そしてこの時期から峠の雪や凍結を気にしなくてよくなりますので、山陽地方などからも多くのご紹介の方が来られます。手術になる場合や内科的に治療する場合、そして残念ながらもう少し早く来たほうがよかったような場合も多々あります。

 写真は、講演で秋田県横手市に行った時に撮ったものですが、その日は1年に一度のかまくら祭りの日でした。よくTVで見るような大きなかまくらもあったのですが、小さなかまくらもいっぱい作られていました。かまくらの中には「水神様」がまつられていました。この写真は小学校で撮ったものですが、かまくらが校庭いっぱいにあり、生徒さん一人が一個づつ作ったんだそうです。よーく見ると水神様の紙には願い事も書いてありました。みんなで年に1度校庭にかまくらを作り、その中に願い事を書いて入れて、夜は明かりを灯す。このかまくらを通して、子どもたちの笑顔が見えてきました。ご案内頂いた先生各位に感謝です。 高島                          




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