手術を受けられる患者さんへ for patient

  手術に際しての注意点

 動物の手術は全身麻酔で行います。人でも言われるように動物の全身麻酔も命の危険性を伴います。避妊手術や去勢手術でも、全身麻酔をかけますので、麻酔の危険性は同じなのです。麻酔手術の危険性を少しでも下げるために、飼い主の皆様のご協力が必要になります。以下の事柄をよくお読みいただき、ご理解いただきますようお願いいたします。なお、手術は予約で行っておりますので、事前に必ずご予約下さい。

  • 予防接種/フィラリア症/ノミマダニ駆除

 動物には、怖い伝染病があります。手術をして体力、免疫力が低下すると、これらの病気にかかりやすくなります。ですから、当院は、原則としてワクチン接種を毎年受けられていない動物の手術、預託、入院はお断りしております。また、SFTS(重症熱性血小板症候群)が県内でも発生しておりますので、ノミマダニ駆除薬の投与を必須とさせて頂きます。犬の場合にはフィラリア予防も必要になります。フィラリアは、心臓や肺に寄生する虫です。フィラリアに感染した場合、麻酔手術のリスクが非常に高くなります。また、術後の回復にも悪影響を及ぼします。 手術の前に、ワクチン接種などを受けられて下さい。フィラリア検査も不可欠です。

  • 手術前日

 手術前日夜0時以降は、食餌を一切与えないで下さい、飲水制限は必要ありません。食餌は食後12~15時間程度、胃内に残ります。手術は全身麻酔で行いますが、麻酔の際に嘔吐する(吐く)ことがあります。手術中の嘔吐は、窒息につながり大変危険な事態になります。食餌を与えられた場合に嘔吐が起こると、窒息死の可能性が高くなります。したがって、絶食は必ず行ってください。もし、動物が何かを食べた場合、ご遠慮なく申し出てください。手術を延期します。

  • 手術当日

 朝は絶水、絶食で、予約された時間に来院ください。血液検査やレントゲン検査などを行い、手術前の状態をチェックします。もし、異常が見つかれば、まずそちらの治療を優先させますので、手術が延期になるかもしれません。より安全に麻酔手術を行うためですので、当院では必ず血液検査を行います。これらの検査を行うために1時間程度のお時間が必要です。お預かりをする前に、入院手続きが必要ですので、印鑑をご持参ください。また、内金をお願いいたします。

  • 手術後

 手術後の回復は動物や病気により異なります。激しい運動は避け、安静にし清潔に保って下さい。処方したお薬は、必ず飲ませてください。また、元気や食欲がなかったり、傷口を舐めるようであれば、早急にご来院頂くか、病院に連絡をして下さい。 病気により異なりますが、抜糸は、一般的には7~10日後ですので、そのころにご来院ください。

  • その他

 薬剤に対するアレルギーや、持病がありましたら事前にお申し出ください。

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